ダウンジャケット羽毛製品の失敗しない洗濯方法と乾かし方!
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ここのとこ、朝晩も冷え込むようになり、冬の訪れを感じるようになりました。
クリーニングの受付業務をしておりますと、この時期、汚れたまましまい込んだ冬物製品の依頼が、そこそこの頻度で舞い込んできます。
その中でも多いのが、ダウンジャケットやダウンコートです。
襟や袖が皮脂汚れで真っ黒・・。
ギャー!洗ってからしまってくださいよ!
なんてことはもちろん言えません。
きっと、のっぴきならない事情でもあったのでしょう。
羽毛製品のクリーニングは非常にお高いです。
かなりピンキリではありますが、ダウンジャケットでも2,000円前後、ダウンコートなんて3,000円前後します。
わたしは今までダウン製品をクリーニングに出したことはありません。
自宅で完璧なまでに洗い上げます。
そもそも羽毛は、水洗いに適した素材です。
自宅で洗えないわけがない。
というわけで、今回は「自宅で完璧に仕上げる羽毛製品の洗い方」のご紹介です。
ダウンジャケットって家庭で洗えるの?
まずは洗い表示を確認してみましょう。
最近のダウンは洗えるマークのついたものが増えましたが、少し前の製品だと、洗い表示にバッテンが付いているものがほとんどです。
(洗えないダウンのアウターを持ってないので右側はお布団のもの)
これは「水洗いしちゃいけません」という意味ではありません。
「家庭用の洗濯機では洗わないでください」という意味なのです。
洗えるか洗えないかは、側生地の素材で判断してください。
ナイロン、ポリエステルなら問題なく洗えます。
洗えない物
- リアルファーがくっついているもの
- レザー(乾かすのが非常に困難)
- ウールやシルクなどの縮みやすい繊維
上記の素材が含まれている場合は、おとなしくクリーニング店に依頼しましょう。
ユニクロが発売するシームレスダウンにはご注意ください。
ポリウレタン樹脂による圧着が、経年劣化により剥がれてくると、中の羽毛が偏ってしまいます。
洗い表示にて確認したところ、圧着部分の寿命は約3年間となっております。
これはドライクリーニングであっても、維持することはできません。
用意するものと洗い方の手順
重要なのは洗剤の種類です。
羽毛は絶対にアルカリ性の洗剤で洗ってはいけません。
アルカリ性の洗剤はたんぱく質を溶かしてしまうので、羽毛が溶解し固まってしまうのです。
用意するもの
- 中性洗剤(エマールなど)
- スポンジ
- 洗濯ネット
ぬるま湯でやさしく押し洗い
このときファスナーは閉じておきましょう。
ぬるま湯(人肌程度)に中性洗剤を溶かして優しく押し洗いします。
もみ洗いはおすすめできません。
縫い目の針孔が広がりでもしたら、羽毛がボロボロと飛び出してきます。
袖口や裾の黒ずみには、洗剤を直接たらして、スポンジで念入りに洗います。
襟部分についたファンデーションの汚れには、弱酸性の洗顔石鹸がおすすめ!
洗濯槽を使ってしっかりすすぐ
洗ったダウンをネットに入れ、一旦軽く脱水(1分)にかけます。
その後、洗濯槽にたっぷりと水を張り、泡がでなくなるまですすぎ→脱水を繰り返します。
めちゃくちゃ浮いてくるので、自動運転は行いませんように。
おもり代わりにバスタオルでくるんでみたりもしましたが、どうしてもプカプカ浮いてきます。
羽毛の浮力は半端ないです。
エマールであれば、すすぎは2回もすれば十分です。
水が切れにくいため、最後の脱水は様子を見ながら数回に分けて行ってください。
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柔軟剤は使ってもいい?
絶対にダメです!
✖ 柔軟剤を使ったらふわふわになるんじゃない?
実はこれ、大きな間違い。
タオルなどの繊維であれば、ふわふわになって膨らむのですが、羽毛だと逆効果になります。
羽毛は髪と同じで、たんぱく質が主成分です。
リンスを使ったら、髪がしんなりして落ち着きますよね?
それと同じで、羽毛にリンス(柔軟剤)を使うと、ペシャッとなってふんわり感がなくなります。
※最近のコインランドリーでは、洗剤や柔軟剤を自動投入してしまうタイプが増えています。そのため、コインランドリーでの自動コースはおすすめできません。
乾燥機を使ってふわふわのふかふかに!
うちには乾燥機がないので近所のコインランドリーを利用しています。
このとき、ネットのままだと、中のほうがほとんど乾きません。
ネットから出して乾燥させたほうが、ムラがなくふっくら仕上がります。
設定温度は、低温(40℃~50℃)で・・と言いたいところですが、普通のランドリーでは温度設定ができないので、そのまま普通にやってます。
ランドリー会社に確認しましたところ、通常設定の場合で60℃~70℃とのこと。
羽毛は熱に弱いと聞くので多少は縮んでいるかもしれませんが、素人目にはわかりません。
毎回ふわふわのふかふかに仕上がっております。
乾燥時間の目安
ダウンジャケット‥‥20分
ダウンコート‥‥30分
乾かしすぎると羽毛が傷んでしまうので、ちょっと湿ってるぐらいでも大丈夫です。
あとは裏返して、しっかり乾くまで干しておきましょう。
外干しがおすすめできない理由
ときどき「ダウンが濡れたら臭くなった!」という話を耳にしませんか?
しっかりした側生地に包まれた羽毛は、とても乾きにくい状態にあります。
乾かすのに時間がかかると、雑菌が繁殖し嫌な臭いが発生することも。
また、ダウンは濡れたらしぼんで偏るので、何度もほぐしながら乾かす必要があります。
ある程度、外干しで乾かしてから、乾燥機を使ってほぐしてやるのもいいですね。
おしまいに
クリーニング業界で仕事してるのに、自宅で洗えますよ!とアピールするのはいかがなものかと思いましたが、すでに革製品の記事は掲載してますしね。
そもそもケチなわたしがクリーニングなんて、めったに利用するはずないじゃないですか。
仕事は仕事、私生活は私生活です。
公私はきっちりわけるべき!
夫もわたしも仕事でスーツを使わないでいいのが幸いです。
基本的に服を買う時の第一条件は「家で洗えるかどうか」です。
自宅クリーニングバンザイ!\(^o^)/
ウールやレザーも丸洗いできちゃいます。
よろしければ合わせてご覧ください。