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ウールのコートを自宅で洗濯してみる。驚きの結果に!

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うちのクローゼットで眠っていたウール100%のトレンチコート。

なんと20年ものです。

ノーブランドで、購入価格は2万円しないぐらい、だったように記憶しています。

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おそらくここ10年は、一度も袖を通していません。

 

わたしは衣類をしまうとき、必ず洗うなり、クリーニングに出すなりしてから保管するよう心がけております。

ところがこのコート、黒いので写真ではわかりませんが、よく見るとあちこちにシミのようなものが・・。

どうやらすっかり洗うのを忘れていたようです。

 

10年前のシミなんて落ちないでしょう。

さすがにそろそろ捨て時かな?

そう思ったとき、一つのことを試してみたくなりました。

それは「ウールのコートの丸洗い」です。

 

捨てるつもりだったコートなら、失敗したとしても、さほどダメージを受けません。

これはわたしにとってはチャンスです。

成功したらどうしましょう?

それはそのとき考えます!

ウール製品の取り扱いについて

ウールはシワになりにくく、保温性、放湿性に優れた非常に優秀な素材です。

しかし、上質であればあるほどに、その繊維は細く繊細で、自宅でお手入れをするのは困難とされています。

もう一度言わせていただきます。

今回洗うのは、一度は捨てるつもりだった20年もののコートです。

大切にされている衣類であれば、プロの手にゆだねることをおすすめします。

ウールのコートの洗い方

まず、ファスナーは必ず閉じてください。

そして、ボタンは必ず外してください。

なぜか「ボタンは閉めてから洗ってください」といった記述を頻繁に見かけます。

絶対にダメです。

わたしは内ボタンを1か所だけ外すのを忘れてしまって、やらかしました。

ボタンごと生地が引きちぎれてしまったのです

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襟の内側です。

わかりずらいですが、生地ごと持っていかれて、1mmぐらいの穴が開きました。

目立たない部分で良かったです。

すべてのボタンをかけていれば起こらなかった事故かもしれませんが、洗っている最中に生地が引っ張られる可能性は十分にあります。

濡れたウールは、繊維が脆い状態になっているので、外したほうが無難です。

ウールに使える洗濯洗剤

市販されている「おしゃれ着洗い専用洗剤(中性洗剤)」であればなんでも結構です。

うちで使ってるのはこれ。

今まで何度もウール製品を洗っておりますが、一度も縮んだことはありません。

ウールの組織は、人毛と非常によく似ています。

そのため、シャンプーでの代用をおすすめする記述を見かけることもありますが、ここではあまりおすすめしたくありません。

シャンプーには弱酸性のものと、洗浄力重視の弱アルカリ性のものが存在します。

弱アルカリ性の場合は、キューティクルが開いてしまい、ゴワ付きの原因となります。

ぬるま湯で手早く洗う

ウールはとってもデリケート。

熱にも水にも弱いため、ぬるま湯で手早く洗いましょう。

人肌(羊肌?)程度なら大丈夫のはずですが、リスクを避けるために、30℃程度のお湯を使います。

 

汚れがひどい部分には、洗剤を直接つけて、柔らかいブラシで優しく洗います。

ゴシゴシとこすったり揉んだりしてはいけません。

濡れたウールはスケール(うろこ状の組織)が開き、繊維の強度が落ちているからです。

全体を洗うときは、優しく押し洗いを繰り返します。

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写真ではわかりませんが、このとき水が茶色く濁りました。

そういえばわたし、これを着ていた時は、バリバリの喫煙者でした。

たばこのヤニが相当たまっていたのだと思われます。

ちなみに、汗やたばこのヤニは水溶性の汚れです。

ドライクリーニングでは落とせません。

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洗濯機を使ってすすぎます

ここからは洗濯機を使います。

洗濯機の脱水機能は、遠心力で側面に押し付けているだけですから、衣類を傷めることはありません。

洗濯機で傷むのは、洗いをしている時です。

 

間違っても雑巾のように、ぎゅ~と手で絞ったりはしませんよう。

絞ることによって、繊維が切れたり、伸びてしまったり、シワが付きやすい状態となります。

セーターや小物程度の大きさであれば、バスタオルや新聞紙で水分を吸い取ってもいいですね。

 

脱水の時間は1回に付き、1分以内で、手動での溜めすすぎを2回行います。

最後のすすぎで柔軟剤、又はリンスを投入してください。

脱水をかける直前は、その都度、衣類の形を整えて、きれいに畳みます。

ここまでは、ウールのセーターなどと同じ工程となります。

難しいとされるのは、このあとの作業です。

 

こちらが、洗い終わったコートです。

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寄ってみます。

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シワッシワ!!!

慌ててはいけません。

これぐらいのシワは想定内です。

アイロンはハンガーに掛けたままで

アイロンをかける上で注意するべき点は、テカリです。

テカリは、圧着によって繊維が寝てしまったり、摩擦によって繊維が切れてしまうことで発生します。

この寝てしまった繊維を起こすのは、非常に困難を極めます。

特にウールは繊維が細いために、テカリやすい傾向にあります。

 

熱々のアイロンで何度もゴシゴシ、なんて絶対にやってはいけません。

ハンガーにかけたまま使えるスチームアイロンがあれば、難易度は低いかも。

こんなやつ↓

スチームでアイロンをかける場合は、完全に乾いてからをおすすめします。

経験上、濡れたままの状態でアイロンを当てるほうが、難易度は低いです。

その場合はスチームを使いません。

ただし、高温でかけてしまうと、縮みの原因となりますので、ご注意ください。

アイロンの温度設定

アイロンの温度をに設定します。

コートをハンガーにかけたまま、空いた片手を生地の裏に回し、アイロンを少し浮かせながら表面を優しく撫でるように滑らせていきます。

難しいテクニックは必要ありません。

ただひたすら、撫でていくだけです。

縫い目の部分は若干縮みが見られますので(糸が綿だから?)引っ張りながら伸ばしていきます。

で、こんな感じに仕上がりました。

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テカることなく、風合いを損ねることなく、シワが伸びております。

あちこちにあったシミもきれいに落とせました。

我ながら、惚れ惚れとする出来栄えです。

完璧!

(内ボタンはちぎれちゃったけど)

暖かい室内で干します

天日干しは、色あせ、退色の原因にもなります。

どうしてもお外に干したい場合は、裏返しにしてから干してください。

室内に干す場合は、暖房を入れた暖かいお部屋で。

乾かすのに時間をかけてしまうと、細菌が繁殖して生乾きの嫌な臭いが発生するかも。

室内であっても暖房をかけておけば、1日ほどで乾きます。

仕上げはブラッシングで

完全に乾いたら、繊維を起こすようにしながらブラシをかけます。

人の髪がブラッシングでツヤが蘇るように、ウールもブラッシングをすることで、風合いが保たれます。

 

普段のお手入れも、ブラッシングだけで、表面の汚れはほとんど落とせます。

衣類の虫はホコリや食べこぼし、フケやアカが大好物。

しっかりお手入れをしておけば、防虫対策にもなります。

1本は必ず用意しておきたいですね。

カシミアにも使える馬毛タイプのものがおすすめ。

おしまいに

ウールですから、中性洗剤で洗えることはわかっておりましたが、正直なところ、ここまで仕上げがうまくいくとは思っていませんでした。

しかし、どうしましょう。

こんなにきれいになってしまったら、捨てるに捨てられないじゃないですか。

黒のコートはこの歳になると、着こなすのが難しいんです。

表情がぱっとしないし、ただの地味なおばさんに見られます。

 

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