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40歳主婦がオンラインゲームで姫になったときのお話 前編

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今日は、以前にはまっていたオンラインゲームでの出来事について、お話したいと思います。

若干フェイクを含みます。

長くなったので、前編と後編に分けますね。

まあ、わりとよくある話です。

姫プレイとは?

みなさん、姫プレイをご存知でしょうか?

オンラインゲームをしたことがある、って方は間違いなく知っていますよね。

知らない方のために、ニコニコ大百科からの引用です。

オンラインゲームでプレイヤーが使用できるキャラクターには、大抵性別が設定されており、男性キャラは格好良い見た目、女性キャラは可愛らしい見た目となっている。

その女性キャラの可愛い風貌が影響してか、男性プレイヤーは女性キャラに対して、「守ってあげたい」という庇護欲をはじめ、「仲良くしてほしい」「気に入られたい」「自分のものにしたい」などの欲求に駆られることがある。

その結果、仲間の女性キャラを敵から守ったり、ちやほやしたり、有用なアイテムをプレゼントしたり、優先的に回復アイテムを使ってあげたり……といった姫プレイが成立する。

40歳主婦がオンラインゲームで姫になったときのお話

私がオンラインゲームにはまったのは、今から11年前のことです。

当時は30代半ばだったでしょうか。

先に言い訳をしてしまうと、オンラインゲーム初心者だった私は、このようなプレイがあることは全く知りませんでした。

純粋にゲームを楽しみたかった、ただそれだけなんです。

年齢を偽ってチヤホヤされたいといった願望など、微塵もなかったのです。

ゲームは若い人のする遊び

いい歳をした大人がオンラインゲームをしているのは恥ずかしいこと

普通の30代主婦なら育児やら家事やらで忙しい時期なのに・・

私の抱いていた偏見です。

当時はパートに出ておりましたが、扶養枠内での短時間勤務でしたし、いろいろと後ろめたかったんですよね。

しかし嘘をつくのは心が痛みます。

そのため年齢や職業の話題になっても「そこそこいい歳した主婦」と、適当にごまかしておくことに。

実年齢を言ったら引かれるのではないか?痛い人だと思われるのではないか?

そんな風に考えていました。

 

いろいろおかしくなりはじめたのは、私のいたコミュニティ内でスカイプが流行りだしたころです。
私はそのとき、もう40歳になっていました。

モテ期がやってきたのもそのときです。

”スカイプなんてしたら歳がばれちゃう!”

実年齢がばれることをなによりも恐れた私は、マイクがないと言って聞き専(会話を聞くだけの人)に徹することにしてました。

ところがみんながみんなスカイプをはじめると、おしゃべりに夢中になって、文字チャットにまで意識が回らなくなってしまいます。

チャットのログはスルーされた私の発言だけで埋め尽くされ・・。

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実際、プレイしながらチャットを打つのって大変なんですよね。

しゃべったほうが楽に決まってます。

業を煮やした私はスカイプに参加することを決意。

小さい声でボソボソしゃべっていれば、歳なんてばれないはず。(今思うと年齢コンプレックスがものすごかった)

ところが参加してみると、意外な反応が返ってきました。

 

「声がイメージと違った」

とうとうばれた?!

「男だと思ってた」

そっちなの?!

 

どうやら、スカイプを拒否していたことで、実際にしゃべるまでは「どうせネカマだろう」とみんなに思われていたようです。

だって当時のオンラインゲームは、完全に男性社会でしたから。

女キャラ使ってるやつの9割はネカマ。

女なんてこの世には存在しない。

リアル女性?そんなの都市伝説でしょ?

本気でそんなことを考えるような世界です。

ゲーム内で惚れた相手が男(同性)だった、なんて話も珍しいことではありません。

しかも私は関西人なので、バリバリの関西弁なのですが、これがまたうけるうける。

「関西弁がかわいい!」

と大好評。

 

その日からです。

ログインすれば、あっちからもこっちからもお声がかかるようになったのは。

こんなことを言ってはなんですが、オンラインゲームでモテるためのハードルは大変低いです。

 

「俺が先に姫と約束してた!」

「いや、俺のほうが先だった!」

※ 便宜上「姫」と書きますが、実際にそう呼ばれていたわけではありません。

 

やめて!こんなおばちゃんのために争わないで!

しかし心の声は届きません。

時にはレアとされる貴重な装備やアイテムをプレゼントしていただくことも。

ごめんなさい。

最初はラッキー!なんて思って喜んでました。

 

しかしそれも度が過ぎていくと、だんだん 後ろめたい気持ちへと変わっていきます。

コミュニティは当時、20歳前後のプレイヤーが中心でした。

親子ほど歳の離れた相手に貢がせているわけで。

言い訳になりますが、既婚者アピールやそんなに若くないアピールはずっとしてましたし、こっちからクレクレアピールなんてしたことはありません。

しかし冒頭の説明を思い出してください。

その女性キャラの可愛い風貌が影響してか、男性プレイヤーは女性キャラに対して、「守ってあげたい」という庇護欲をはじめ、「仲良くしてほしい」「気に入られたい」「自分のものにしたい」などの欲求に駆られることがある。

しかも中身が本物の女性、しかもかわいい関西弁!

これだけフィルターがかかっていると、おそらくなにを言っても無駄です。

ゲーム内不倫とか、ゲーム外でかけおち、なんてことが社会問題にもなっていた時代。

熱に浮かされた若者であふれる狂った世界です。

 

そんな狂った世界の中、熱烈なアプローチを繰り返してくる一人の青年がおりました。

その青年をA君とします。

 

後編はこちらからどうぞ。

www.choki.work